ここ数年「マイクロホテル」に宿泊することがひそかなマイブームになっている。マイクロホテルとは何かという明確な定義はないものの、わたしの中では以下のような条件を満たすホテルを「マイクロホテル(小さなホテル)」として好んで宿泊している。
・個室であること
ゲストハウスの醍醐味や利点といえば「ドミトリーに安く宿泊して、旅先で気の合う人との出会いがある」という点がよく挙げられる。一緒に共有スペースで語り合ったり食事を作ったり、旅が終わってからもSNSで繋がっていたり・・・そういう一期一会な出会いに心がまったく動かないと言えば嘘になるが、そういう最初から深く繋がりすぎる付き合いは正直に言ってわたしが苦手にするところである。
初対面の人と(カーテン等で仕切りがあるとはいえ)同じ寝床で寝るのはハードルが高いし、まあまあ人見知りなので「お夕飯一緒に作りました」とか「たまたま行き先が一緒なので同行しました」とかはほぼ起こり得ない。一歩踏み出さないと友人は増えないぞと誰かが囁く声が聞こえてきそうな気もするが、友達を増やすために旅をしているわけではないので、プライベート空間が確保できることに重きを置きたい。
・価格がある程度抑えられること
ひとつの目安として一泊15,000円以内であるととても嬉しい(今はインフレなので宿の宿泊代金の水準も上がってきてはいるけれど・・・)。その代わりというか、部屋が狭め(ベッドとサイドテーブルと簡単な洗面台くらい)でもまったく問題ない。むしろ狭い方がちょっと落ち着く気もしている。テレビもなくて構わない。
・部屋数が少ないこと
ホテルのように何十部屋もあって多くの人が寝泊まりするというよりは、限られた人数でゆっくり静かに過ごせる空間がいい。
とはいえ一棟貸しになると宿泊料金がお高めになるので、十部屋以下が理想的といえる。
・街歩きのスタート地点であること
温泉宿のような「おこもり旅」でもない限り、その街の暮らしをできるだけ日常のまま楽しみたいと思いながら旅している。
温泉宿やホテルのような夕食サービスは付いていなくても、街のあちこちにある「宿のオーナーたちのお気に入りの店」をピックアップしてもらうことであたかも住人のような顔をしながら過ごしている。
以下、わたしが今まで泊まって好きだったマイクロホテルとこれから泊まってみたいところを挙げていきます。
記載されている情報は、わたしが宿泊した時点のものになります。
ご宿泊の際はそれぞれの施設のホームページ等で最新の情報をご確認ください。
HOUSEHOLD/氷見
・全2部屋+ワンフロア貸切
・24,040円(2泊)
・朝食あり/夕食なし
わたしの好きな宿を語る上では外せない存在、HOUSEHOLD。
海まで徒歩30秒という素敵すぎる立地、1階のカフェや朝ごはんの美味しさ、オーナーさんたちが提案してくれる宿泊プランのワクワク感(釣り、地元スーパーでお買い物、お寿司プランetc.)など、好きなところを挙げたらキリがない!というほど大好きな宿。






深々books & stay/長野
・全2部屋
・13,300円(1泊)
・朝食あり(オプション料金)/夕食なし
・近隣の温泉へ無料送迎あり
安曇野の豊かな自然の中に佇む宿。
ブックカフェが併設されていて好きなときに好きなだけ本が読める、読書好きにはたまらない空間です。ベッドが今まで宿泊したホテルの中でダントツにフッカフカで、寝転がりながら本を読んで寝落ちという最高の過ごし方をしてしまいました。
朝自然と目が覚めて外に出ると、朝日に照らされた山肌がぼうっと淡く青く光っていて、田んぼには山の青さがそのまま写っていて……とても静かで穏やかな朝でした。
宿のお姉さんに「この辺りで景色のいいところはありますか?」と聞いたら「大体どこからでもいい山が見えます!」ととてもいい笑顔で答えてくれて、長野県の山のポテンシャルを感じました。






Okazaki Micro Hotel “Angle”/岡崎
・全6部屋
・9,100円(1泊)
・朝食なし/夕食なし
かつてカメラ屋だった建物をリノベーションした宿。
部屋はシンプルにベッドと掘りごたつのテーブル、鏡と大きな窓のみ。でも究極まで削ぎ落としたそのミニマル感がぴったりフィットして過ごしやすい。
将来家を建てるとしたらこんな感じの部屋にしたい。






ゲストハウス 白/金沢
・全4部屋
・13,000円(1泊)
・朝食なし/夕食なし
金沢の中心街にありながらリーズナブルな値段で宿泊できるゲストハウス。食事はつきませんが食べるところにはまったく困らない立地です。
つち、き、はり、くも、と趣が異なる4つの部屋があるので連泊して色々な部屋を楽しむのもいいかもしれません。元商家らしく太い梁や高い天井、温かみのある土壁が雰囲気よきです。





Hotel aiaoi/鎌倉
・全6部屋
・35,000円(2泊)
・朝食なし/夕食なし(カフェ利用は可)
由比ヶ浜から徒歩3分の場所にある海辺のホテル。海、雲、星月夜、波、朝と名付けられた部屋にはそれぞれオーナーたちが思い入れのある素材や古道具が使われていて、「古くても大切に使っていくこと」や「自然の姿を近くで感じながら暮らすこと」の空気感が伝わってきます。
床はぽこぽこと波打つ木材がはめられていて、久しぶりに素足で歩き回る心地よさを感じました。
由比ヶ浜には朝早くからサーファーや漁師の姿がありましたが、そんな中に混じってわたしは黙々と桜貝を拾っていました。湘南の優しい波が運んできた桜色はまるで宝物のように淡く光っていて、壊れないように大切に包んで持ち帰りました。






いつか泊まってみたい宿
・mitaya micro hotel/諏訪
最近諏訪市にオープンした全3部屋の小さなホテル。
・ロマンス座カド/熱海
熱海って行ったことないんですよね。ハトヤやニューアカオも泊まってみたいけど、ここもちょっと気になる。
・SOIL瀬戸田/尾道
尾道も久しぶりに訪れたい場所。凪いだ瀬戸内海を眺めながらのんびりと過ごしたい。
・bed & breakfast ichi/三崎
釣りや磯遊びなど海のアクティビティがたくさん。やっぱり港の近くの暮らしって憧れる。
宿探しをしている時は、泊まった先でどんなふうに過ごそうか/どんな暮らしが営まれているだろうかと考えることがとても楽しい。
普段自分が暮らしている場所から少し離れて、まったく違う場所へ行くこと。それは気分転換やリフレッシュになるだけではなくて、今過ごしている場所を少し遠くから見直して「帰りたい」という気持ちになるために必要なのかもしれないと思っている。
これからもいい宿といい場所に巡り合いたい。

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